広報ブログ
展示会ノベルティと景品表示法
展示会での集客に、興味関心をひくノベルティ。
「ノベルティ」を選ぶに当たっては、「景品表示法」を守らなければいけません。「景品表示法」は販促手法によって景品(ノベルティ)の価額を決めており、マーケティングやセールスプロモーション担当者がおさえておきたい決まりの一つです。
そこで今回は、展示会で配布するアイテムを作るうえで、抑えておきたいポイントをご紹介します。
「景品表示法」が適用される「景品」とは?
「景品表示法」は、商品・サービスの品質や内容、価額等の表示を偽らないように規制し、景品類の最高額等を制限している法律です。
この規制によって、実際の商品よりも良く見せかけたり、過大な景品の提供で射幸心を煽らないようにし、消費者がより良い商品やサービスを自主的かつ理性的に選べるようにしています。
※景品表示法の基本については、『「景品表示法」とノベルティの価格』をご覧ください。
商品購入や来店といった「顧客を誘引するための手段」として配布される「ノベルティ」は、「景品」に該当し、景品表示法が適用されます。例えば、「来店でボールペンをプレゼント」といった場合です。
展示会に出展した場合も、来場者の興味感心をひくため、ボールペンやティッシュ、製品サンプルといったアイテムを配布することがあります。こうしたアイテムも、景品表示法が適用されるのでしょうか? 実は、物品の配布であっても、扱い方によって景品表示法が適用される場合・適用されない場合があります。
今回は、展示会で物品を配布する場合、景品表示法が適用されるかどうかを見ていきましょう。
広告として配布するものは景品表示法に該当しない
展示会では企業名やWebサイトのURL、電話番号などの名入れ(広告)が入ったティッシュ、ボールペン、メモ帳、カレンダーなどのアイテムを配布することが広く行われています。
こうしたアイテム自体は商品購入や来店ノベルティなどでも配布されるアイテムです。しかし、目的が広告宣伝用であり、正常な商慣習に照らして適当と認められるものであれば、総付景品の規制は適用されません。
例えばボールペンにショップ名を入れて配布する場合、「広告」の範囲とされるものは、物品などの提供であっても、総付景品の規制は適用されません。「事業者名を広告するために提供する物品又はサービスで、適当な限度のもの」※は、広告の範囲内とされています。
※「『一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限』の運用基準について」(昭和52年事務局⻑通達第6号)4、5 (消費者庁)より
一方、同じボールペンであっても「5000円以上のご購入でもれなく○○プレゼント!」のように景品扱いになる場合は「ベタ付け景品」となり、景品表示法の規定に従う必要があります。
ベタ付け(総付け)景品については、「総付け景品とは? 知っておきたい景品表示法の基本」をご覧ください。
以上のように、チラシなどに景品表示法が適用されないのと同じく、物品の配布であっても景品表示法に該当するものとしないものがあります。
「物品の配布=景品表示法に該当する」わけではないのです。
このため、展示会で自社の宣伝の入ったボールペンやクリアファイル、付箋、ウェットティッシュを配布する場合も、チラシを宣伝目的で無料で配布するように扱うならば、景品表示法の適用は受けません。
総付け景品として配布する場合は、景品表示法に注意
広告であれば物品であっても景品表示法の規制には該当しません。
逆をいえば、ティッシュやボールペン、カレンダー等であっても、
①一般的な商慣習に照らして適当でないもの(高価すぎる等)
②「ご来場のお客様にもれなく○○プレゼント!」のように景品扱いになる
といった場合、景品(総付け景品)となり、景品表示法の規制の範囲内となります。
展示会で配布する場合も、アイテムの目的や価格などには注意が必要です。
景品の定義にかかるかは、次の「景品類の定義」を参考にしてください。
景品とは
1 顧客を誘引するための⼿段として
「Q1 景品類の定義」消費者庁
2 事業者が⾃⼰の供給する商品⼜は役務(サービス)の取引(不動産に関する取引を含む。)に付随して
3 取引の相⼿⽅に提供する物品、⾦銭その他の経済上の利益
であって、内閣総理⼤⾂が指定するもの
「総付け景品」にあたる場合
「来店者全員●●プレゼント」など、来店や商品・サービスの購入でもれなく提供される景品を、「総付景品」といいます。
「ベタ付景品」とも呼ばれ、「抽選」や「偶然」、競技の「優劣」等でもらえる懸賞と異なり、もれなく提供されているところがポイントです。
景品表示法では購入を条件とせず来店者にもれなく景品を提供する総付け景品の場合、取引額は原則100円とされ、提供できる景品類の最高額は200円とされています。
また、「購入者にもれなくプレゼント」など、サービスの購入でもれなく提供される場合、景品類の価額は取引価額の20%とされています(1,000円以上の場合)。
景品表示法と総付け景品について、詳しくは「総付け景品とは? 知っておきたい景品表示法の基本」をご覧ください。
展示会にオススメの広告宣伝用アイテム
以上をふまえ、景品表示法の定める範囲に注意して、広告効果の高いプロモーションを行いましょう。
広告宣伝用のばら撒きアイテムには、会場で使えるものや資料を持ち帰りやすいもの、持ち帰って日常で使えるものがオススメです。
その場(イベント会場)で使えるアイテム
団扇は配布したその場(イベント会場)で使えるため、広告効果の高いアイテムです。
展示会場は気候の影響を受けやすいため、夏場は清涼タオルや清涼ウェットタオル、製氷材といったクールアイテムが人気です。冬には寒さ対策にエコカイロなども良いでしょう。
価格:特別価格
価格:11.38円(1000個の場合)
資料を入れる・持ち帰りやすいアイテム
資料をお渡しするためのクリアファイルやトートバッグは、お馴染みの広告宣伝用アイテムです。
展示会の来場者は長時間歩き、多くの資料を受け取ります。他社と資料を区別し、荷物をまとめやすくするアイテムは基本といえるでしょう。
価格:58円(税込:64円)
価格:36円(税込:40円)
持ち帰って使えるアイテム
企業名や電話番号を入れたボールペンや付箋・メモ帳などの文房具は、実用的で長く手元に置いてもらえるため、広告効果が高いオススメのばら撒きアイテムです。
価格:17円(税込:19円)
価格:33円(税込:37円)
展示会にオススメのアイテム特集
資料を持ち帰るためのバッグや、誰もが使いやすいボールペンや付箋などの文房具、ウェットティッシュなどの消耗品は、ノベルティ・広告の定番!
単価を抑えられるため広告や総付け景品としても景品表示法の規定に合いやすく、オススメです。
BtoCのイベントの場合は、自宅で使う物キッチン用品などもオススメです。
「ジッパーバッグ」や「エコふきん」など、台所用品は需要も高く、かわいいデザインで販促効果も抜群! 自社のキャラクターアイテムを使った型抜きスポンジや、印刷面が広めのエコふきんやジッパーバッグなど、デザイン性も高いアイテムで、注目度もバッチリ!
展示会のばら撒きグッズを探す
以上のように、展示会で配布するアイテムを選ぶ場合は、「景品表示法」に該当するかどうかも含めて検討し、金額を決めて選定する必要があります。
販促日本一では、お客様に合わせたアイテム提案も行っております。「展示会に出す最適なアイテムを提案してほしい」といったご相談もお待ちしております!
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お問い合わせ
販促日本一では、ノベルティの名入れからオリジナルパッケージの作成まで、幅広く対応いたします。
●「キャンペーンに合わせたノベルティの提案がほしい」
●「オリジナルグッズを作って販売したい」
●「イベントの記念品を作りたい」
●「こんなアイテムを探している」
……など、ノベルティやセールスプロモーションのお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
お問い合わせ、お見積もりだけでも大歓迎!
企画やターゲット、必要数、企業イメージに合わせて、最適なご提案をいたします。
営業・販促担当が知っておきたい基礎知識
このシリーズでは、「景品表示法」を中心に、マーケティングやセールスプロモーション担当者がおさえておきたい基礎知識を解説しています。
ぜひシリーズを通してご覧ください。
その他>>>「セールスプロモーションの基礎知識」
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■参考文献
・「景品表示法」消費者庁
・「景品規制の概要」消費者庁
・『事例でわかる景品表示法 不当景品類 及び不当表示防止法ガイドブック』消費者庁
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